8月18日は地域密着型kaigoの学校、夏期講座の第3回目でした。
今回は青森県にて、フィットネスクラブに規制緩和型デイサービスを併設し事業運営されている下沢貴之さんに、緩和の具体案、現在の取り組みやこれからについてお話を伺いました。
デイサービスの現状に違和感を感じ、一般の方が通うフィットネスに併設させる形で規制緩和型デイサービスを立ち上げた下沢さん。社会福祉法人にリハビリスタッフとして入職後、管理者の立場も経験し、グループホームや居宅介護支援事業所、サービス付き高齢者向け住宅等の事業を立ち上げます。5年前にフィットネスと介護予防を合体させた“ライフジム”と呼ばれる新形態のデイサービスをオープンしました。
要支援1、2のニーズをカバーする総合事業を、ボランティアが運営する通いの場ではなく、フィットネスと融合させることで、ビジネスも成り立たせながら、制度の隙間で行き場のない方にとっての必要な場づくりをされています。会員募集のチラシもどこから見ても普通のフィットネスと変わりありませんが、よく見ると右下に小さく「介護保険も利用できます」と記載されています
下沢さんの言葉で印象に残ったのは、一般企業はどんどん介護事業に参入してくるのに、介護業界からは一般に参入していない。介護には相手に寄り添う、おもてなし精神をはじめとした素晴らしい要素がたくさんあるのだから、もっと介護から外へ出ていく必要があるのではとおっしゃっていた点です。
フィットネス以外でも、廃業になった銭湯をリノベーションしてつくったデイサービスは大人気とのこと。目的はシンプルに広いお風呂にゆっくり入ること、これまでの銭湯の顧客がそのまま利用者になっているそうです。
一から事業所をつくるのではなく、既存の地域にある資源や一般の方が普通に通う施設で、新しいビジネスにつながる取り組みができないか?という視点が大切ということも改めて実感しました。